壁の中の彼氏

 その画面にはきっと、結果発表のページがすでに表示されているんだろう。
 亜美は緊張からゴクリと唾を飲み込んだ。
 呼吸をすることも忘れてしまいそうなっている亜美を横目で見て優子が笑っている。
「今回のコンテストは短編で、比較的自由なアイデアで処部できたと思う。この文芸部からの参加者は三人だった」
 参加したのは亜美と友惠、そして三年生の先輩の三人だった。
 今この場で緊張感に満ちているのは、この三人だけだ。
「そして受賞者が出た」
 顧問の言葉に部内がざわめきに満ちる。
「すごいじゃん。今まで最終候補に残った人はいても、受賞者はいないから」
 友惠が横からこっそり教えてくれた。