教室に入ると、目に入ったのは小春の姿だった。
――俺は、あいつにどこまで近づいていいんだろう。
思わず声をかけた。
「小春!」
息が少し上がっているのは、走ってきたせいだけじゃない。
振り向いた小春の顔が、少し強張ったように見えた。
あんな顔をさせたかった訳じゃないのに。
何度電話しても、LINEしても、返信はない。
それでも、話したかった。
言い訳をしたかったわけじゃない。
ただ、俺がどれだけ小春のことを想っているか、伝えたかった。
でも、それさえも、もう叶わないのかもしれない。
それくらい、俺は酷いことをしたから。
席の横まで歩き、真剣な眼差しで言う。
「ちょっと、話そう」
小春が震える声で言う。
「なつくんのことも、私のことも……嫌いになりたくないから」
その言葉を聞いて確信した。
小春を傷つけてしまった。
やっと向き合えた恋だったのに。
誰よりも大事にすると誓ったのに。
――何やってんだ、俺。
胸の奥が締めつけられる。
悔しさと焦り、後悔と、愛しさがぐちゃぐちゃに絡まって、どうしようもない。
俺はただ、小春から離れるしかなかった。
――俺は、あいつにどこまで近づいていいんだろう。
思わず声をかけた。
「小春!」
息が少し上がっているのは、走ってきたせいだけじゃない。
振り向いた小春の顔が、少し強張ったように見えた。
あんな顔をさせたかった訳じゃないのに。
何度電話しても、LINEしても、返信はない。
それでも、話したかった。
言い訳をしたかったわけじゃない。
ただ、俺がどれだけ小春のことを想っているか、伝えたかった。
でも、それさえも、もう叶わないのかもしれない。
それくらい、俺は酷いことをしたから。
席の横まで歩き、真剣な眼差しで言う。
「ちょっと、話そう」
小春が震える声で言う。
「なつくんのことも、私のことも……嫌いになりたくないから」
その言葉を聞いて確信した。
小春を傷つけてしまった。
やっと向き合えた恋だったのに。
誰よりも大事にすると誓ったのに。
――何やってんだ、俺。
胸の奥が締めつけられる。
悔しさと焦り、後悔と、愛しさがぐちゃぐちゃに絡まって、どうしようもない。
俺はただ、小春から離れるしかなかった。

