「つ、付き合ってないからだめ……」
少し俯いて、秋人くんの視線から逃げる。今すぐに立ち上がって逃げ出したいのに繋がった手が邪魔でできない。
振り切りたいけど、まだ握っていたい。なんて矛盾した気持ちが暴れている。
「じゃあ、付き合おうよ」
下から覗き込むみたいにして言った秋人くんはどこか楽しそうで。
それが凄く恥ずかしい。
「こんな秋人くん嫌いだもん!」
「美琴ちゃんは変態だから、こんな俺も好きでしょ」
好きだよ、好きだけど。なんか癪だから。思いっきりそっぽ向いてやった。
でもそんなこと許さないのが秋人くんで。
すぐに頬に手が置かれて、くいっと向き直される。ほんと目と鼻の先。少し動いたらついちゃう。



