秋人くんがこわい



✩.*˚





「うそ、ない……」



ある日、いつもポケットに入れているリップがなくなっていた。どうやら落としてしまったみたい。



考えられるとこと言ったら、係の仕事で行った体育館裏ぐらい。


急いでかばんに荷物を詰めて、ホームルームが終わったら、一目散に教室を出た時。




ドフン!って人にぶつかった。




それも最近嗅いだことのある柔軟剤の匂いで、上から「何慌ててるの?」なんてこれまた聞いたことのある声が降ってくる。



慌てて見上げたらやっぱり秋人くん。

なんて運が悪いんだ、なんて思いながらも事情を説明した。




「は?落し物探しってこと?」

「そう!大事な物なの!!」

「いやいや、待てって」




少しパニックになってるわたしの肩に両手を置いたら、そのままクルって体が窓へと向けられる。


そして「よく見ろ」と窓を見たら。



「この雨で探すとか許さないから」

「雨だ……」