秋人くんがこわい




がば!っと椅子から立つ、そしたら後ろにいた秋人くんがびくん!と驚くのがわかった。




「秋人くん、ちょっと散歩してくる」

「は?」




持っていたシャーペンは机に置いて、携帯と財布は念の為持つと秋人くんに向き直った。




「今日はひとりで勉強してて!」

「ちょっと、待って」




そのまま光の速さで消えようとしたら、秋人くんがわたしの手首を引っ張って動きを止めた。

そのまま引っ張られた反動で重心が後ろに傾いて。



どすん、と。



思いっきり秋人くんの胸に飛び込む形になってしまった。

目の前真っ暗、鼻に香る柔軟剤の匂い。思考なんて止まっちゃって、さっきまでわたしの声で騒がしかった空間からは考えられないぐらい静か。