ダンスホールのいりぐちには、おおきな門がありました。
そこには、まっしろなうさぎさんたちがこまっています。
「ぼくたち、いろがないの。おそろいになれたら門がひらくのに」
おそろいということばに、アミとエレナが顔を見あわせます。
「なんだか、わたしたちみたい」
「そうね。わたしたちもおどりがそろわないとまほうがつかえないから」
「せっかくだから、うさぎさんたちのいろをぬってあげよう!」
「でも、どうやって?」
こまっていると、うさぎさんたちがひとつのペンをもってきてくれました。
「まほうのペンでぼくたちをぬってみて!」

2匹のペアになるようにうさぎさんたちに色をぬってあげよう!

「できた!」
「とってもかわいいわ」
うさぎさんたちもうれしそうです。
「ありがとう! これで門がひらくよ!」
すると、めのまえの大きな門がするするとひらいていきました。
「わたしたちも入っていいのかな?」
アミがうさぎさんたちにたずねます。
「いいよ! おきゃくさんもふたりのことをまってるはずだよ」
うさぎさんたちは、にっこりとほほえみました。
アミとエレナは、ドキドキしながら門の中へと足をふみ入れます。
すると……
ダンスホールの中は、まっくらです!
「うわあ、なにもみえない」
「これじゃあおどりもおどれないわ」
ふたりがこまっていると。
「アミ? エレナ?」
だれかがふたりをよぶ声がきこえました。
「この声……もしかしてミオ先生?」
「ええ、そうなの。ふたりとも、ここまでこられたのね」
ミオ先生にあえてうれしいふたりですが、どこにいるかはわかりません。
「ふたりにおねがいがあるの」
「おねがいですか?」
「ふたりのぴったりそろったおどりをみんなにひろうして」
「えっ!」
ミオ先生のおねがいに、アミとエレナもおどろいてしまいました。
いままで、ふたりのおどりがそろったことはないからです。
「ふたりのおどりがそろえば、まほうでここは明るくなるはずだわ」
もちろん、ふたりはおどりたいです。
「……エレナ、わたしたちできるかな?」
「ふあんだけど、ここを明るくしないと」
ふたりの声に、ミオ先生が「ねえ」と言いました。
「あなたたちが、これまでどれだけれんしゅうしてきたか、先生はよーく知ってるのよ」
「ミオ先生……」
「ここに来るまでに、たいせつなことを知ったはず」
ふたりは、たくさんのことを、ふたりでいっしょにのりこえてきました。
そして、たいせつなことも思い出したのです。
「たのしくおどること!」
「そのとおり! あなたたちはとってもすてきなバレリーナよ。だから自分を、そして友だちをしんじて」
アミとエレナは手をつなぎます。
「よし、がんばろう!」
「さいこうのおどりにしましょう」