しろくまメリーとカラフルリボン

ダッ!
リンは、ヘビとリボンのもとへかけだしました。

「リン!?」
「あやまらないでよ、メリー! わたしは、わたしがメリーをたすけたくてここにいるの!」

リンはメリーの目を見て、はっきりと言いました。

「約束したでしょ、リボンをとりかえすって!」

リンはヘビの下にあるリボンへ、手をのばしました。
ヘビは怒って、シャーと口を開けます。
ひるみかけましたが、リンは一歩も引きません。

「メリーのために!」

そのときでした。
メリーのポシェットから赤いリボンがひとりでに出てきて、真夏の太陽のようなつよい光をはなちました。
リンの口が、しぜんと呪文をとなえていました。

「シュルリルリルリ、リボンよ、わたしの『勇気』をひきだして!」

赤いリボンは炎となり、リンをつつみました。
その熱に背中をおされて、ガシッ! リンはヘビをつかみました。
こわくなんてありませんでした。
メリーへの友情が、勇気がリンの心にあるのですから!

「……あれっ?」

つかんだとたん、ヘビは白いヒモに変わりました。
本物のヘビではなかったのです。

「これも怪盗ニョロロの魔法だったのね!」

メリーが言うと、怪盗ニョロロはあわてだしました。

「くそ! こんなはずでは――あっ!」

ドスン!
怪盗ニョロロはバランスをくずして、まどから落ちました。
黒いシルクハットが落ち、マントもとれ、中からあらわれたのは――

「わーん、いたいよー!」

まだ子どもの、黒いコグマでした。