マイクとマウンド、夢の向こうへ

深明は、しばらくレコーダーを見つめていた。

 そして、静かに再生ボタンを押した。

 部屋の空気が、少しずつ変わっていく。

 くぐもった笑い声。

 軽々しく扱われる自分の名前。

 想像の中で勝手に形を与えられた自分の姿。

深明は、最後まで聞いた。

 そして、静かに目を伏せた。

「……私のこと、こんなふうに言われるのは、やっぱり悔しい。

 でも、ヨッシーが怒ってくれたの、嬉しかった。

 ……ありがとう。

 ちゃんと、守ってくれて」