ある日の、昼休み。

 その人は、深明たちのいる教室に突然やってきた。
 
「生徒会長の松倉直斗(まつくらなおと)です。

 ふたりには、生徒会の書記として入って欲しいところだけど。

 今回はそこじゃなくて。

 宝月 麗菜さん。

 僕が部長をやっている放送部にぜひ入部してほしいんだ。
隣にいる、秋山深明さんも一緒に。

 興味があったら、いつでも部室に来てくれていいからね。

 じゃあ、待ってるから」

それだけ言うと、直斗は風のように去っていった。