マイクとマウンド、夢の向こうへ

「支度終わってるなら行くか。

バスが出る駅まで、少し乗り換えもあるし。

ショーが見れなくなるの、深明が困るだろうし」

 バスが出る駅までの、電車の中。
 階段は、深明に合わせてゆっくり上り下りしてくれた。

 カバンにぶら下がるぬいぐるみも、なくなっていないか、気にしていた。

「ぬいぐるみまで気にしてくれるの?」

「お前が大事にしてるものだからな。
 俺も大事にしたいの」

 観光バスみたいな見た目の送迎バスには、少しテンションが上がった。

15分ほど走ると、目的地に到着した。

 ショーは、キャラクターが歌に合わせて踊るものだった。

小さな子どもはもちろん、大人も一緒になってはしゃいでいた。

 私も、高校生だというのに、最前列で一緒に踊った。

カメラを回すのはヨッシーに任せた。

ショーの後、キッチンカーのキャラクタークレープも頬張った。

イルミネーションも、海風吹きすさぶ中楽しんだ。

「寒いけど、来てよかったね!

 イルミネーションはやっぱり空気が澄んでると綺麗に見えるね!

何より、一緒に見れたのがヨッシーで良かった!」

「こちらこそ。

 いつも大人びてる深明マネージャーが、年相応にはしゃぐ姿が見れて嬉しかった」