マイクとマウンド、夢の向こうへ

両親や友人たちに背を向けると、ふたりは肩を並べて搭乗ゲートへ向かった。

 深明が小さく呟く。

「……行こう、ヨッシー」

「おう。

 俺たちの、夢の続きを。

 向こうで、一緒に叶えよう」

「頑張れ!」
 

声援と涙声を、背中に受けて、旅立つふたり。

 その足取りは、もう迷いなく、未来へと向かっていた。

 機内の窓から、夜の滑走路が流れていく。

 離陸の振動に、深明はそっとヨッシーの手を握った。

「……怖くない?」

「ちょっとだけ。

 でも、隣に深明がいるから」

ふたりは、窓の外に広がる東京の夜景を見つめた。

その光は、遠ざかっていくのではなく——
ふたりの背中を、静かに押してくれているようだった。

 そして、夢の続きを描く空へ。
ふたりは、確かに飛び立った。