マイクとマウンド、夢の向こうへ

式が終わった後、三人は中庭で再会した。

「せっかくだし、ほら!
 写真撮ろうよ!

 撮影係は、八木さんに任せればいいから!」

学園の厳かな門の側は写真を撮る人で溢れ返っていた。
 
学園から少し歩いたところにある、小さな公園。

 そこで、八木さんが一眼レフカメラを向けてくれた。

 ヨッシーは少し照れたように笑い、深明はピースサインを控えめに掲げた。

 麗菜は、深明の肩を抱いて、そっと微笑んだ。

 麗菜は、制服のネクタイを整えながら、一瞬だけ空を見上げた。

「……卒業、かあ」

「実感、わかないよね。

 明日になれば、ヨッシーや麗菜と会える気がしちゃうもん」

「終わったんだな、3年間。
 上手く言えねぇけど、濃かった」

 卒業アルバムや卒業証書の入った鞄を、公園のベンチにそっと置いた。

「ふたりで、アメリカで勝負できる。
 なんか、不思議な感じだな」