マイクとマウンド、夢の向こうへ

深明はわずかに息を呑んだ。

 その瞳は揺らがない。

「……私も、打診受けた。

Texas Southwest University 。

正式な学生じゃない。

 学習の機会を特別に与えられる外部参加者って形。

 留学ビザか短期滞在ビザになるみたい。

試合映像を見てチーム展望と補強ポイントをレポートにまとめる、って課題を出されたの。

 今日はずっと、そのレポートの準備をしてた。

担任の加藤先生からも、“もう進路が決まったようなもの"だから、授業には出なくていいって」
 

互いに同じ未来を歩む存在だと分かり、自然に微笑む。
 
 「すげえな、お前」

「そっちこそ」

ヨッシーが立ち上がる。

 深明も立ち上がり、二人でゆっくり窓際へ歩み寄る。

 傾きかけた夕陽が、ガラス越しに柔らかく差し込んでいた。