思った通り美樹はすぐにクラスに打ち解けていき、周りの子たちに好かれるようになった。

そんな事を考えてふと窓の外を見てみるとグラウンドで沢山の友達を連れて笑顔で話している一人の男子が目に入った。
わぁ、めっちゃかっこいい。
世界って不平等だ。別に私も特別かわいいってわけでもないけどブスではないホントにふつーの子。でも周りにはカッコいい人や可愛い子がいる。
「はぁーーー」
一人でため息を吐いていると美樹が「どうしたの〜?」
と声をかけてくれた。「いやー、世界って不平等だなぁって思ってさ―」「?なんで―?」可愛く聞き返してきた。
ちょうどその時チャイムがなりクラスの自己紹介が始まった。

私の番だ。

「え、えーと私の名前は千歳奈々です!
これからよろしくお願いします。」

よし!結構ちゃんと言えたのでは?
そして次々と自己紹介をしている中で、気づいた。さっきグラウンドにいた男の子が一番目立って自己紹介をしていたのだ。