確か、あたしが小学生か中学生くらいのとき。
お父さんとお母さんが離婚した。
毎日のようにケンカしてて、「もうすぐだろうな」って子どもながらに感じてたから、覚悟はできてた。はずだった。
でも、実際に離婚した日。胸の中にぽっかり穴が空いたみたいで、泣きたくても涙が出なかった。
結局あたしはお母さんに引き取られて、お父さんは養育費を払わないまま逃げた。
それからのお母さんは、毎日働きづめ。
家にいることはほとんどなくなった。
お金がないから、ご飯もろくに食べられない。
お風呂に入れない日だってあった。
「なんであたしだけ、こんな目にあうんだろう」
そう思うことばっかりだった。
ある日いつものように学校に行って、いつものように友達に「おはよう」って話しかけた。
だけど、誰も返事はしてくれなかった。
「大梛さんってくさいよね」「お風呂入ってないんじゃなーい?きたなーい」とか陰口を言われててあたしは聞こえないふり
をする。
それが毎日続いた。
徐々に持ち物も隠されるようになった。
ただでさえお金がなかったからどぶに捨てられた上靴も砂だらけになった体操服も全部そのまま使った。
そうしたらみんながくすくす笑う。
もちろん感じのいいものではなかった。
泣くに泣けなかった。
あたしの中で何かがプツっと切れてしまった。
ーあたしはもう限界だった。
お父さんとお母さんが離婚した。
毎日のようにケンカしてて、「もうすぐだろうな」って子どもながらに感じてたから、覚悟はできてた。はずだった。
でも、実際に離婚した日。胸の中にぽっかり穴が空いたみたいで、泣きたくても涙が出なかった。
結局あたしはお母さんに引き取られて、お父さんは養育費を払わないまま逃げた。
それからのお母さんは、毎日働きづめ。
家にいることはほとんどなくなった。
お金がないから、ご飯もろくに食べられない。
お風呂に入れない日だってあった。
「なんであたしだけ、こんな目にあうんだろう」
そう思うことばっかりだった。
ある日いつものように学校に行って、いつものように友達に「おはよう」って話しかけた。
だけど、誰も返事はしてくれなかった。
「大梛さんってくさいよね」「お風呂入ってないんじゃなーい?きたなーい」とか陰口を言われててあたしは聞こえないふり
をする。
それが毎日続いた。
徐々に持ち物も隠されるようになった。
ただでさえお金がなかったからどぶに捨てられた上靴も砂だらけになった体操服も全部そのまま使った。
そうしたらみんながくすくす笑う。
もちろん感じのいいものではなかった。
泣くに泣けなかった。
あたしの中で何かがプツっと切れてしまった。
ーあたしはもう限界だった。
