けれど、私たちはまだ同じ体勢で木の陰にいる。
「……大丈夫?」
同じ体勢のまま、私がショックを受けているのを察してか、日向くんが心配のまなざしを向けてくれる。
「う、うん……ごめん、ビックリしちゃって……」
「ダメだね、ジュエルハントやりたい!って言っておきながら……こういうのを目の当たりにして心がグラついちゃうなんて……」
「それが普通の反応だよ。いいよ、そのためにこうして俺がそばにいるんだし」
腰に回っていた手が離れて、優しく頭をなでてくれる。温かい。
「うん、ありがとう……」
弱っていたからか、無意識のうちに自分の頭を少し日向くんの方に傾けて、肩を借りるような状況になっていた。
そんな自分の行動にハッと気づいて離れようとしたけれど……
それより先に、頭にあった日向くんの手が強く私のことを引き寄せた。
まるで、離れるなと言わんばかりに……

