ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~



店員はジュエル持ちじゃないけれど、売っているものはジュエルストーン……

やっぱり誰かが横流しして悪用しているんだなぁ……

店員とプロデューサー、もしくは他の誰かなのか……接触するならその時を押さえて、まず店員の仲間を確実に知りたいな。

気合が入る私とは対照的に、日向くんはなぜか苦い顔でふぅっと息をついている。

少しかがんで顔を私の耳元に近づけてきて囁く。



「約束通り……もし見つけても無理に接触しちゃダメだよ」

「うん……わかってる」

「何があっても俺と居ること。どんな時も守るから。まあ俺がいる限りそもそも危険にさらさないけど」



ち、近いよ……って思う間もなく、日向くんが私の手を引いて歩き出す。

さっきまでの気まずさはなくなったけれど、私の意識は繋がれた左手に集中していた。