ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~



恋愛に疎い私だって、浴衣着て夏祭りに来ている2人が周りからのどう見られているのかはわかる。

フリだけど……周りの人はそんなことわからない。色々な人に誤解されて、日向くんは迷惑じゃないのかな。



「別に付き合っているフリまでしなくても……日向くんの気持ちをないがしろにしているみたいで申し訳なくて」



そう告げると、日向くんが足を止めてこちらを向いた。久々に目が合った気がする。



「気持ちがあればいいの?」

「え?」



日向くんが急に真剣な顔になって、私の髪飾りに触れた。



「俺は……」



『こちら鑑定完了。屋台の店員はジュエルなし。売っているものや景品のストーンらしきものは全てジュエルストーンで確定』



「…………」



橘先輩からの言霊が届いた。水瀬先輩の鑑定が終わった合図だ。