さて、私は日向くんとペアで夏祭りを回って、プロデューサーが居るのか探したり、他に仲間と思われる不審な人が居ないかを探す役である。
もし店員とプロデューサーの接触を見つけた場合は、コッソリ現場を盗み聞きする予定だ。
日向くんの甚平……すごく似合っていていつも以上にキラキラして見える……
周囲の女子たちのハート混じりの視線もずっと感じている。
日向くんの隣に並んでいる私の格好、変じゃないかな……
浴衣は白地に鮮やかな青色と淡い紫色の朝顔が描かれていて、髪もサイドでまとめて浴衣の模様と同じような朝顔の髪飾りをつけてくれた。
翡翠が作ってくれたからもちろん可愛いのだけど、似合っているか……日向くんと並んでいていいのか……不安になってしまう。
さっきから日向くんは無言だし……
そう思っていたら、日向くんから小さな声が聞こえてきた。
「浴衣……すごい似合ってる。可愛いというか……綺麗」
手で口元を押さえながら話している。心なしか珍しく照れているようにも見えるけど……
どうだろう、でも本音で言ってくれてるのはわかる。嬉しいな……

