ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~



そんな時に耳に入った、例の倉庫街でのラピスラズリの撮影情報。

そして、ちょうどクリスタル内でも近いうちにその場所でのジュエルハントの計画が進んでいた。

クリスタルの立場として、私情は挟んではいけないと思いつつ、撮影の日の潜入をゴリ押しさせてもらった。

撮影の間はとにかく彼女たちに危険がないか注意して、終わった後に声かけようかと考えていたら、想定外に彼女たちのジュエルハントに遭遇してしまった。

さすがの俺でも何が起きているのか、彼女たちは何者?と混乱した。


だけど、このチャンスを逃すわけにはいかない。

結果として、かなりカッコつかない声のかけ方になってしまったけれど、接点を持てた……それどころかこうやって秘密を共有して、堂々と守れる立場になったのだから結果オーライだ。

2年弱の間、距離が縮まらなかった彼女との、このチャンス。逃すまいと、強引なくらいに気持ちを全面に出しているつもりだ。

どうやら彼女は俺がからかっているだけと思っているみたいだが、俺にもそんな余裕はない。

本気で可愛いと思っているから言っているし、触れたいと思っているから触れている。