「琥珀ちゃん……お待たせ」
ドアが開き、そこには親友の姿。
「翡翠!お邪魔します」
私がお邪魔した部屋の主は、幼なじみで1年生の森野 翡翠(もりの ひすい)。
「琥珀ちゃん、クマできてる……昨日夜更かしした?」
椅子に腰かけた私のことを、眉毛を下げて心配そうな顔でのぞき込む。
翡翠は恥ずかしがり屋でちょっぴり人見知りの女の子。
「動画見ちゃって……へへっ。でも大丈夫だよ!」
「無理しないでね?」
けれどよく周りを見ていて、こうやって心配してくれて……とっても優しくて可愛い私の大好きな親友。
「よし……できたよ」
「いつもありがとう!行こっか」
翡翠にメイクをしてもらい、着替えてすぐにまた芸術ウィングを出る。
今の私たちの格好は……清掃員さん!
なんでそんな格好をしているかって?それはね……

