「なに考えているかわかりやす過ぎ……」

「だっだって……」

「はぁ……体調は大丈夫なの?」



頭に置いていた手で私の前髪をかき分けながら聞いてくれる。

もうムスッとした顔ではなく、昨日も見た心配してくれている顔だ。



「うん。緊張はしたけど……」

「あの……またずっと回復してくれていたんだよね。ありがとう」

「ん」



ふふっ、またこの「ん」だ。

優しくてすごい人でもある日向くんが、少し近くに感じて好き。

……す、好きって別にこの言い方が好きなだけで、そういう好きとかではないんだけどっ!



「ほーら、そこの2人!イチャイチャしてないで行くよ」



イチャ……!?み、水瀬先輩!なっなんてことを……!

日向くんは満足そうに微笑んでいる。翡翠まで……!?

も、もう……!今度は私が顔を赤くしながらみんなを追いかけて、クリスタルルームを出た。