まさかあの日向くんにこんなこと言う日が来るとは……昨日の件もあって気まずかった日向くんを励ますとは……
でもちゃんと伝えたかったんだ。
日向くんの顔がどんどん明るくなってきて、私も嬉しくなる。
「ありがとう……本当にキミは……ずっと僕を救ってくれる……」
「ずっと……?」
日向くんはそう言いながら私の顔のすぐ右の壁に左手をつき、私の左肩に顔をうずめた。
ええっ……!?
近いよ……すごく心臓がドキドキしている。
すると、日向くんが顔を上げた。少し見上げた位置に日向くんの顔があって向かい合う。
彼の長いまつげが触れそうなほど、お互いの顔がかなり近くて……
私が赤くなっているのもバレちゃう……
体も……覆いかぶせられているみたいで、逃げられない。
これがみんなが話していた、壁ドン……
…………っ!
そう意識するとさらに恥ずかしくなってきちゃう。恋愛経験値がない私には刺激が大きすぎるよ……

