「あっあのさ……お願いというか……質問というか……」
観覧車に乗り、隣で突然うつむきながら話すからどうしたのか心配になった。
まさか、今日1日で俺の嫌なところがあったとか……?まさかもう別れるとか……?
全神経をフル回転させて粗相はなかったか思い返していた。
「……もう琥珀って呼んでくれないの?」
想定外すぎる内容に全身が脱力するように安心した。
本当に琥珀は俺の嬉しいことばかりをくれる。
「この前…最後助けてくれた時……名字で呼ばないって約束だったからだろうけど……琥珀って呼んでくれたよね…?」
「あれ嬉しくて……また呼んでほしいなって……」
そんな可愛い上目遣いの顔で見ないでほしい……我慢できなくなるから。
琥珀のあごを引き寄せてキスをした。
……やっぱり全く我慢できなかった。

