ただ、夏祭り以降、琥珀たちを直接守ってくれる存在ができたのは俺も安心だった。
琥珀は副作用のこともあったし、治癒を持つ黄輝くんは悔しいが最も安心できる相手ではある。
黄輝くんが初めてここにきたときは、日向さんそっくりの雰囲気に驚いた。そして話してすぐに父親同様、切れ者だということはわかった。
琥珀を取られた寂しさもあり、大人げない態度にはなってしまったが、俺に敵対心を燃やしているところとか可愛いところもあって、俺なりに彼のことは気に入っていた。
オークションの配置に反対した時は、やっぱり信用できると思った。だから琥珀を託した。
一旦、今回で琥珀たちのジュエルハントやアイドル活動は頻度を落とす予定だ。
俺の心臓も持たないし、寂しいが初彼氏……との時間を大切にしてほしい。
あとは将来に向けて勉強して、その上で彼女たちが自分の道を決めればいい。
どんな道を選ぼうと、見守って必要あれば助けていくだけ。大人の役目はそれでいい。
日向さんに宣伝しておいたし、新聞社の人たちに通ってもらって、ここのカフェもそろそろ普通のカフェとして営業していきたいものだねぇ。
