オークションは恐らく最終決戦になると思い、さすがにみんなを守らなきゃと日向さんと当日に潜む計画を立てた。
琥珀たちが隠しカメラを仕掛けるタイミングで、日向さんの隠密ジュエルで俺たちもあの部屋に入っていた。
男2人であの密室にずっといるのもなかなかだったけれど……
黄輝くんが意識を失ったタイミングでもう出ようかと思ったけれど、日向さんが首を振った。
それは父親の顔を見せた日向さんの、もう少し2人に任せたいとの意思なのかなと思い、踏みとどまった。
なんにせよ、みんなが無事でよかった。
俺の人生の恩人とも言える人の息子が琥珀の友達……いや彼氏……になってしまうのか……
なかなか複雑な気持ちだが、人の縁やつながりを感じて嬉しさもある。
恋愛ごとになるとからっきしだった琥珀に……いや、まだ早いか……そういう感情や相手ができたのは嬉しい反面、寂しさと黄輝くんに対しては若干の悔しさが湧き出て複雑な感情だ。
親心ってやつだろう……

