すごく恥ずかしいし、上手に言えない……

けれど、日向くんの意識がなくなって不安だったとき、伝えられるときに伝えなきゃいけないなって思った。



「…………」



反応がない…不安になって見上げると、驚く日向くんの顔があった。



「えっと……日向くん、好きだよ?」



反応が欲しくてもう1回言ってしまった。

後頭部に置かれていた日向くんの左手が力を増し、見上げていた私の顔を日向くんの胸元にうずめさせた。



「……どうして君はいつもそうやって……俺の想定外のことばかりするの……」

「ちゃんと告白は俺からしたかったのに……」



そう言って後頭部の手を離し、その手で私の頬に触れた。



「好きだよ……俺も。橙山さんよりずっと……ずっと前から」