「俺は最後やっと結界効いてよかったよ〜」
「琥珀ちゃんたちごめんね、2人が遅いってなったとき、先生に結界かけてみたのよ。だけどオークション中俺がずっと見ていたのは幻覚の姿だったみたいで……だからアイツに結界効かなかったんだよね」
「最後さすがにあの距離だと幻覚も効かなかったみたいで……ようやく結界張れたよ〜もっと早く助けたかったんだけどね」
なるほど……そうだったんだ。
先輩たちもみんな心配してくれて、ずっと動いてくれていたんだなぁ。感謝の気持ちでいっぱい。
そうやって盛り上がっている中で、日向くんが口を開く。
「あの……そろそろいいですか?」
「ん?」
「俺たちはこれで!2人っきりにさせてください!」
そう言って私の手を引いて走り出した。
えっ?えっ?
翡翠と先輩たちはいつもの生温かい目で手を振っている。
どっどういうことー!?

