学園一のモテ女は、塩対応男子に夢中です!

『あ、そうだ、覚えてる?俺が社会のテスト勝って玲奈にお願い聞いてもらえるってやつ』
「あぁ、あれね。覚えてる。それがどうしたの?」
少しの沈黙の後律が真剣な目でこちらを見つめてくる。

『それ、今使ってもいい?』
え?なんだろう?今使うの?今使えることなんてあったっけ?お願いって何?
そんなことを考えていると、律が私のことをぎゅっと抱きしめてくる。
私はいきなりのことで再び頬を赤らめてしまった。
「へ?な、なに急に…?」

『玲奈』
その低く落ち着く声で私の耳元で囁いてくる。

『玲奈、俺のお願い聞いてくれる?
俺と、付き合ってください。』

…へ、付き合ってください…?

「お、お願いってそれ?」
『うん。で?答えは?』

べ、別にお願い使わなくたっていいのに…
告白されるのは慣れてるはずなのに、すごく緊張する…
そりゃそうよね、だって好きな人に告白されてるんだもん…そりゃドキドキくらいするわよ。

「は、はい。」
私はそう言って律の胸に顔を埋めた。
自分ながら返事はこれでよかったのだろうか?と思っている。
もっといい返事があっただろうに。
お願いします。とか、これからよろしくとか、よろこんで。とか、でもまぁ、これもこれでいいだろう。

ふと、律を見てみると少し頬が赤くなっている。
あ、照れてる…珍しい、なんて呑気に思っていると律が口を開いた。

『ねぇ、玲奈キスしてもいい?』
「…きす?」
『そう、キス。』

キス…か、律からキスされるのかな…私も背伸びしたほうがいいかな?
そう思って背伸びをするがやっぱり届かない。20cm差だもんね、さすがに私の背伸びなんかで届くわけないか…

なんて思っていると、律が小さく笑って、玲奈の腰をぐっと引き寄せる。
もう片方の手は後頭部に添えられ律は口を開いた。

『何それ、可愛い』
すると、次の瞬間…

「──んッ、!」
私は初めてのキスで顔が熱くなった。されるがまま目を閉じる。

しばらくし、私は目を開くと、名残惜しそうに離れていく律の姿が目の前にいた。

『… 玲奈、好きだよ』
その言葉に再び、玲奈は耳まで真っ赤に染め、息を荒げながら小さな声で答える

「…私の方が好きだもん」
『…っ、なにそれ、かわい』

そう言って律は再び私にキスをした