宣言したのはいいが、どうやって振り向かせようか…
なーんて考えるのは後にしなければ、今は劇の役決めなんだから!
うちのクラスの劇は白雪姫だ。
王子様役は橘くんがやるらしい、今はヒロインをどうするか話し合っている。
「やっぱり八雲さんじゃない?」
「玲奈ちゃん可愛いし、ヒロイン役ぴったりじゃん!玲奈にしようよ〜」
と、クラスの大半が言っていた。やっぱりヒロインは私がやるのね!
…そう、思っていたのに。ある1人のクラスメイトが、口を開いた。
「八雲さんもいいけど、水野さんもよくない?」
そこから
「たしかに!いいかも!」や、「流花ちゃん色白だし合ってるかも!」など賛成の意見が多かったため…
結局ヒロイン役は流花になってしまった。
あーぁ、少し残念…
…じゃない!!キスシーンあるじゃん!え、なに?流花ちゃんと橘がキスするってこと?
え…やだ。
…ん?やだ?なんで私そう思ったんだろう…
そんなことより、私の役は──…
『嫌だ。』
私が口を開く前に隣から声が聞こえてきた。
その声の正体は橘 律だ。
実行委員の人がキョトンとしながら問いかける
「え、橘くんどうしたの?何が嫌なの?」
『…白雪姫ってさ、キスシーンとかあるだろ?それ俺と水野がキスするの?それともキスするフリ?』
「あぁ、それならフリで…」
実行委員の話を遮るようにもう一度口を開く
『どっちにしろ俺は嫌だ。それなら役降りるわ。』
え、えぇ、橘くん急にどうしたの?キスシーンそんなに嫌だったの?役を降りるなんて…
予想通りにクラスがザワつく
「え、なんで?」
「急にどうしたの?そんなに嫌なのかなー?」
律は表情を変えずにそのまま話を続ける
『…相手が水野なら無理。』
────その瞬間教室の空気が凍りつく
「え、そこまで言う…?」「水野さん可哀想…」
突然未来が席を立ち、律に問いかける。
「相手がって、じゃあ誰ならいいの?」
律がめんどくさそうに立ち上がり未来を見て、
悩むように突っ立ったまんましばらくすると玲奈の方をちらっと見て口を開く。
『こいつなら行ける。』
そう言って玲奈を指差す。
─────そんな姿に私はまた胸が高鳴る。
なーんて考えるのは後にしなければ、今は劇の役決めなんだから!
うちのクラスの劇は白雪姫だ。
王子様役は橘くんがやるらしい、今はヒロインをどうするか話し合っている。
「やっぱり八雲さんじゃない?」
「玲奈ちゃん可愛いし、ヒロイン役ぴったりじゃん!玲奈にしようよ〜」
と、クラスの大半が言っていた。やっぱりヒロインは私がやるのね!
…そう、思っていたのに。ある1人のクラスメイトが、口を開いた。
「八雲さんもいいけど、水野さんもよくない?」
そこから
「たしかに!いいかも!」や、「流花ちゃん色白だし合ってるかも!」など賛成の意見が多かったため…
結局ヒロイン役は流花になってしまった。
あーぁ、少し残念…
…じゃない!!キスシーンあるじゃん!え、なに?流花ちゃんと橘がキスするってこと?
え…やだ。
…ん?やだ?なんで私そう思ったんだろう…
そんなことより、私の役は──…
『嫌だ。』
私が口を開く前に隣から声が聞こえてきた。
その声の正体は橘 律だ。
実行委員の人がキョトンとしながら問いかける
「え、橘くんどうしたの?何が嫌なの?」
『…白雪姫ってさ、キスシーンとかあるだろ?それ俺と水野がキスするの?それともキスするフリ?』
「あぁ、それならフリで…」
実行委員の話を遮るようにもう一度口を開く
『どっちにしろ俺は嫌だ。それなら役降りるわ。』
え、えぇ、橘くん急にどうしたの?キスシーンそんなに嫌だったの?役を降りるなんて…
予想通りにクラスがザワつく
「え、なんで?」
「急にどうしたの?そんなに嫌なのかなー?」
律は表情を変えずにそのまま話を続ける
『…相手が水野なら無理。』
────その瞬間教室の空気が凍りつく
「え、そこまで言う…?」「水野さん可哀想…」
突然未来が席を立ち、律に問いかける。
「相手がって、じゃあ誰ならいいの?」
律がめんどくさそうに立ち上がり未来を見て、
悩むように突っ立ったまんましばらくすると玲奈の方をちらっと見て口を開く。
『こいつなら行ける。』
そう言って玲奈を指差す。
─────そんな姿に私はまた胸が高鳴る。
