テストが終わると次は文化祭。
今日から文化祭準備が始まります!私のクラスは劇をやるから、みんな張り切ってる!
私は律にできる限り絡みに行き、ことある事に
「ねー、橘くん、ハサミとって〜」
「橘くん!手伝って〜!」
「橘くん!」「橘くーん!!」「ねぇ!橘くん!!!」
『…さっきからめんどくさいんだけど。ペン取ってーとか、テープ取って、とか。自分で取った方が早くない?』
ヤベッ、さすがに呼びすぎたか…?
『別に俺が居なくても、お前一人で出来るだろ。』
と、呆れたように言って、どこかに行こうと歩き出す律を止めようと玲奈が呼び止めるが、そんな声は届くことなく律は去ってしまった…
「あ、ねぇ橘くん!これだけおねがい…!」
声届いてなかったかな?、それとも無視してる?どっちにしろ、
「橘くんがいないとあの備品取れないんだけどなぁ…」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
結局、私は一人で棚の上の方にある備品を取ろうと背伸びをしているが、全然届かない…手を伸ばしても、背伸びしても無理。
私が頑張って、備品を取ろうとしている時に教室のドアが開く。
『玲奈、俺がやるよ。玲奈はちっちゃいから届かないでしょ?』
聞き覚えのある声、低くなんだか落ち着くような声をしている。
後ろを振り向くとそこには橘くんが立っていた。
はぁ?私がちっちゃい?届くわよこのくらい!届かなかったら椅子とか台とか乗ればいいし!と変な意地を貼り思わず言い返す
「いいもん!椅子乗って取るから!橘くんは見といて!」
椅子に乗ったはいいがまだ届かないので背伸びをして備品を取ろうと手を伸ばす。
「もう少しで届…くっ─…?!」
バランスを崩し転けそうになると隣に居た律が玲奈を支える
『……っぶね、』
律は少し怒った様子で玲奈の方を見ている。
『お前マジで…もう変われ。玲奈が怪我するとこ見なくない。』
何よそれ、さっき呼んでも来てくれなかったじゃない…
玲奈の様子を見て何かを察したのか、溜息を吐く、
『…はぁ、怪我はないか?大丈夫そうだな。さっきは無視してごめん。』
玲奈は申し訳なさそうに律にお礼を言う
「う、うん!大丈夫、怪我してないし…あの助けてくれて…ありがとう…私もごめん。」
でも、まぁら少しは橘くんの優しさを見れて私は大満足。
よし、この調子で、
────と、思っていたけれど…
「ねえ、たちば…な、くん─…」
さっきと同じように律に話しかけようと律の方に駆け寄ろうとするが、玲奈は女の子と話している律を見て、足を止める。
え、誰、あの子…
〈ねぇ、律くん!さっき手伝ってくれてありがとね!すごく助かったよ〜!〉
『ん、』
返事は素っ気ないものの、私と話しているよりも表情が柔らかい気がする。しかも名前呼び!
なにそれ、てか誰、橘くんはそーゆう清楚系女子が好きってこと?私じゃダメな訳?
女の子の名札を見て名前を知る
水野 流花(みずの るか)
へ〜、流花ちゃんね、確か同じクラスだったわね。
いつも端の方で読書してる女の子か。って言うか、
正直普通に可愛い。清楚で色白で、綺麗なストレートの黒髪ロングヘア。
律と別れた流花が横をさりげなく通り過ぎていく。
そんな彼女の姿を見つめていると視線に気がついたのか流花が玲奈に向かって「橘くんは私の。」と言っているような笑みを浮かべている。
ハッとしたように玲奈は対抗心を燃やし、
───流花に近づいて、自身の胸に手を当て宣言する
「絶対にあいつを振り向かせるのは私だから!」
今日から文化祭準備が始まります!私のクラスは劇をやるから、みんな張り切ってる!
私は律にできる限り絡みに行き、ことある事に
「ねー、橘くん、ハサミとって〜」
「橘くん!手伝って〜!」
「橘くん!」「橘くーん!!」「ねぇ!橘くん!!!」
『…さっきからめんどくさいんだけど。ペン取ってーとか、テープ取って、とか。自分で取った方が早くない?』
ヤベッ、さすがに呼びすぎたか…?
『別に俺が居なくても、お前一人で出来るだろ。』
と、呆れたように言って、どこかに行こうと歩き出す律を止めようと玲奈が呼び止めるが、そんな声は届くことなく律は去ってしまった…
「あ、ねぇ橘くん!これだけおねがい…!」
声届いてなかったかな?、それとも無視してる?どっちにしろ、
「橘くんがいないとあの備品取れないんだけどなぁ…」
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結局、私は一人で棚の上の方にある備品を取ろうと背伸びをしているが、全然届かない…手を伸ばしても、背伸びしても無理。
私が頑張って、備品を取ろうとしている時に教室のドアが開く。
『玲奈、俺がやるよ。玲奈はちっちゃいから届かないでしょ?』
聞き覚えのある声、低くなんだか落ち着くような声をしている。
後ろを振り向くとそこには橘くんが立っていた。
はぁ?私がちっちゃい?届くわよこのくらい!届かなかったら椅子とか台とか乗ればいいし!と変な意地を貼り思わず言い返す
「いいもん!椅子乗って取るから!橘くんは見といて!」
椅子に乗ったはいいがまだ届かないので背伸びをして備品を取ろうと手を伸ばす。
「もう少しで届…くっ─…?!」
バランスを崩し転けそうになると隣に居た律が玲奈を支える
『……っぶね、』
律は少し怒った様子で玲奈の方を見ている。
『お前マジで…もう変われ。玲奈が怪我するとこ見なくない。』
何よそれ、さっき呼んでも来てくれなかったじゃない…
玲奈の様子を見て何かを察したのか、溜息を吐く、
『…はぁ、怪我はないか?大丈夫そうだな。さっきは無視してごめん。』
玲奈は申し訳なさそうに律にお礼を言う
「う、うん!大丈夫、怪我してないし…あの助けてくれて…ありがとう…私もごめん。」
でも、まぁら少しは橘くんの優しさを見れて私は大満足。
よし、この調子で、
────と、思っていたけれど…
「ねえ、たちば…な、くん─…」
さっきと同じように律に話しかけようと律の方に駆け寄ろうとするが、玲奈は女の子と話している律を見て、足を止める。
え、誰、あの子…
〈ねぇ、律くん!さっき手伝ってくれてありがとね!すごく助かったよ〜!〉
『ん、』
返事は素っ気ないものの、私と話しているよりも表情が柔らかい気がする。しかも名前呼び!
なにそれ、てか誰、橘くんはそーゆう清楚系女子が好きってこと?私じゃダメな訳?
女の子の名札を見て名前を知る
水野 流花(みずの るか)
へ〜、流花ちゃんね、確か同じクラスだったわね。
いつも端の方で読書してる女の子か。って言うか、
正直普通に可愛い。清楚で色白で、綺麗なストレートの黒髪ロングヘア。
律と別れた流花が横をさりげなく通り過ぎていく。
そんな彼女の姿を見つめていると視線に気がついたのか流花が玲奈に向かって「橘くんは私の。」と言っているような笑みを浮かべている。
ハッとしたように玲奈は対抗心を燃やし、
───流花に近づいて、自身の胸に手を当て宣言する
「絶対にあいつを振り向かせるのは私だから!」
