俺はヒロインをやめたい

「ふぅ…ここどこ?」

遡ること数十分前

「おはよう…って8時!?間に合わないって!」

私はダッシュで朝ご飯を食べて男装用のウィッグを被り、男の子の制服に着替える

「なんか違和感あるな…まぁいっか」

「いってきます!」

「右に曲がって…左に曲がって…あれ?ここどこ?」

ということである


「学人!はやくー」

「まっ、待ってよ 律」

あ、ちょうどいいところに人が…

「…律学じゃん…」

律学とは、元気系男子伴瀬律(はんせりつ)×真面目系男子相原学人(あいばらまなと)のBLカップルである
ちなみに付き合ってはいないそう

「いや、付き合えよ(?)」

「ねぇ君!さっきからぶつぶつ言ってるけど、どうしたの!」

顔面の前に美少年が!?

「だ、大丈夫!えっと…わ、俺と同じ制服ってことは静音高校…だよね?」

律くんはにこりと私に微笑みかけた

「うん!一緒に行こ!」

「い、一緒に!?ありがとう!」

私が微笑み返すと律くんの頬が少し赤く染まった気がした

「り、律…」

「あ、学人!この子も一緒に行ってもいい?」

「…い、いいよ」

あれ?学人くんの頬も赤い気が…? まぁ気のせいか