「あの、“木崎くん”と一緒にいたの?昨日」
「いや、…一緒にいたと言うか…」
「なーにい?何も無いって言ってたのに何で隠すの~?私と心の仲でしょ!?」
「いや、あの…違うのっ…、会う約束してたわけでも全然なくて…!」
「本当に?」
「ほ、ほんとに本当っ…!」
私を横目で見る美亜に、必死に訴える。
「それで何話したの?」
「…えっと、その…連絡先…」
「連絡先?……え?」
「…連絡先、教えてほしいって言われて……」
「え、待って待って。その前には重要なこと言ってなかった?」
美亜は、これでもかってくらいに私に近づく。
同じクラスで唯一の男友達のユキくんが、「近い近い近い」と止めてくれたけどお構いなしだ。
「…し、知りたいって……」
「知りたい?何を!?」
「そりゃあ、なあ?心のことだろうが」
拓くんが私を見ながら、同意を求めるので私は小さく頷いた。
「…驚きすぎて、なんかもう、なんて言ったらいいのかわかんない…」
「…からかってるだけだよ…!私のことなんて相手にするはずないしっ…」
そうだ。
木崎くんが私を相手にする理由がない。
私も木崎くんのことは良く知らないけど、すごくモテるって聞いたことがある。
確かにあんなに格好良いし、寄ってくる女の子なんてたくさんいるはずだ。
「いや、でも確かに最近木崎が女の子と一緒にいるところ全く見ねえしなあ~。噂も全く聞かなくなったし」
「そう言われてみれば……、そうかも。心、いいなあ~あんなイケメンと恋愛なんて最高じゃん~」
美亜は彼氏の拓くんの前で隠すこと無くそんな事を言うから、思わず拓くんのほうを見ると、拓くんも同意していた。
「…昨日も、あの綺麗な先輩と一緒にいるところを丁度見たの。だから本当に、からかわれてるだけだよ」
「あ~…、あの、C組の?たしかに、木崎くんと良く一緒にいたよね」
昨日の、玄関での…、あんなのただの知り合いじゃない。
私は見てるだけなのにドキドキしちゃうくらいの事をしていた二人は、どこからどう見てもカップルだった。
「え~…じゃあ心のこと弄ぶ気なの?こんなに純粋なのに!?」
「木崎の周りには心みたいな、純粋な感じの女の子いなさそうだからな」
「みんな可愛い子ばっかだもんなあ。羨ましいよな~」
「あんだけ顔が整ってればそうなる」
顔を見合わせ言い合うユキくんと拓くんに、美亜はますます不機嫌になる。
やっぱり、私の事なんて相手にする訳がない。
昨日のはきっと、暇つぶしの気まぐれだ。
「いや、…一緒にいたと言うか…」
「なーにい?何も無いって言ってたのに何で隠すの~?私と心の仲でしょ!?」
「いや、あの…違うのっ…、会う約束してたわけでも全然なくて…!」
「本当に?」
「ほ、ほんとに本当っ…!」
私を横目で見る美亜に、必死に訴える。
「それで何話したの?」
「…えっと、その…連絡先…」
「連絡先?……え?」
「…連絡先、教えてほしいって言われて……」
「え、待って待って。その前には重要なこと言ってなかった?」
美亜は、これでもかってくらいに私に近づく。
同じクラスで唯一の男友達のユキくんが、「近い近い近い」と止めてくれたけどお構いなしだ。
「…し、知りたいって……」
「知りたい?何を!?」
「そりゃあ、なあ?心のことだろうが」
拓くんが私を見ながら、同意を求めるので私は小さく頷いた。
「…驚きすぎて、なんかもう、なんて言ったらいいのかわかんない…」
「…からかってるだけだよ…!私のことなんて相手にするはずないしっ…」
そうだ。
木崎くんが私を相手にする理由がない。
私も木崎くんのことは良く知らないけど、すごくモテるって聞いたことがある。
確かにあんなに格好良いし、寄ってくる女の子なんてたくさんいるはずだ。
「いや、でも確かに最近木崎が女の子と一緒にいるところ全く見ねえしなあ~。噂も全く聞かなくなったし」
「そう言われてみれば……、そうかも。心、いいなあ~あんなイケメンと恋愛なんて最高じゃん~」
美亜は彼氏の拓くんの前で隠すこと無くそんな事を言うから、思わず拓くんのほうを見ると、拓くんも同意していた。
「…昨日も、あの綺麗な先輩と一緒にいるところを丁度見たの。だから本当に、からかわれてるだけだよ」
「あ~…、あの、C組の?たしかに、木崎くんと良く一緒にいたよね」
昨日の、玄関での…、あんなのただの知り合いじゃない。
私は見てるだけなのにドキドキしちゃうくらいの事をしていた二人は、どこからどう見てもカップルだった。
「え~…じゃあ心のこと弄ぶ気なの?こんなに純粋なのに!?」
「木崎の周りには心みたいな、純粋な感じの女の子いなさそうだからな」
「みんな可愛い子ばっかだもんなあ。羨ましいよな~」
「あんだけ顔が整ってればそうなる」
顔を見合わせ言い合うユキくんと拓くんに、美亜はますます不機嫌になる。
やっぱり、私の事なんて相手にする訳がない。
昨日のはきっと、暇つぶしの気まぐれだ。
