いや、そのまんますぎるでしょ!
って、やばい、ツッコんじゃう。
私が焦っても止まってくれないのがこの世の中で……
「そうそう、俺な、………えっと、」
「いや、セリフ飛んどるやないかい!」
(いや、セリフ飛んでるじゃん!)
セリフが飛んだ男子にツッコんだことで、どっ、と笑いがおきる。
そして私と鳳来くんのツッコミが被ってしまった。
いや、なぜそうなる!
「ははっ!ごめんごめん☆」
「いや、軽すぎるやろ!」
またどっ、と笑いがおきる。
やばい、私も笑いそう……
でも笑うのは悔しい……!
必死に頬が緩むのを耐える。
「そーいやなんか話したいんとちゃうかったん?」
「あぁ、そういえばそうだったな」
「いや、忘れとったんかい!」
「そうやねん、最近物忘れがひどい…ねん!!」
「いや、関西弁で詰まるな!!」
……もう、やばい…!
バレないように口元を隠して視線をずらす。
やばいやばい…!今絶対頬が緩んでるよ!
「いやぁ?詰まってないし?」
「いや、詰まっとったやないか!もうええわ、「ありがとうごさいました〜!!」」
二人は満足そうな顔で去っていった。
や、やっとおわった……。
「面白かったね」
「……地獄だったよ」
これが毎日続くとおもうと気絶しそうになるよ……。
その日はそれだけで済んだが、明日からはもう耐えられる気がしなかった。

