いつの間にか隣に来た鳳来くんが冷静にツッコんでる。

そこで笑いがおさまったのか、スンともとに戻る。




「いや、今の言葉で治るんかい!」

「ぷっ、あははっ!やっぱり我慢できないよ〜!」




あれ我慢してたんだ。

ていうか、私も笑いそう。

でもここで笑うのはちょっと悔しいから、我慢!

この後も、二人はボケてツッコんで笑いまくっていた。

穂乃ちゃんの笑いにはほんとにつられそうになるから、すごく困ったのだった。



✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱・✱


――ガララッ!


鳳来くんが思いっきり教室のドアを開け放つ。




「あっ!狐斗くんおはよ〜!」

「おっ!狐斗、待ってたぞ!」




みんな、すぐに気づいて駆け寄ってくる。

まぁ、鳳来くんに、だけど。

とりあえず、なんとか笑わずに来れたぞ!

もう朝から地獄をみた気分だ。

どんなのか知らないけど。

ササッと教室に入って席に着く。




「浜宮さん、どうしたの?いつもより元気ないじゃん」




前の席から話しかけてきたのは、男友達の原亮太(はらりょうた)くん。

サッカー部に入っている爽やかイケメン。




「別に、フツーだよ。」

「嘘だ。昨日、狐斗に絡まれてめちゃくちゃ嫌そうだったじゃん。それにさっき一緒だったから、なんかしてるでしょ」

「いや、分かってるんじゃん!」




おもわずツッコむ。

なんでそんなに当たるのよ!

……まぁ、相手が鳳来くんだから分かりやすいか。

そんな話をしてたら、キラキラの蝶ネクタイをつけた鳳来くんが、またもやキラキラの蝶ネクタイをつけた男子を連れてやってきた。

そしたら……




「「どうも~!!」」




え、なに?

漫才?




「狐斗です!!」
(じゅん)です!!」

「二人合わせて、「狐斗と純でーす!!」」