ー翌週
先週に告白したのもあり、どのように橘と接すればいいのかわからなかった。
とりあえずいつも通り接すればいいのかな?と思いながら、
橘が来たためドアを開けた。
「お待たせしました、百合子様。
では向かいましょう」
ーいつも家に来てくれたときは2人っきりだから、タメ口だったのに敬語になっている。
私はかなりショックを受けてしまい、
泣きそうになるのを堪えて、車に乗った。
お互い何も発せず会社に着いた。
「お迎えの時間連絡してください。」
また敬語で言われ、
「わかったわ」とだけ呟いて職場に向かった。
気持ちを受け入れられないことを想定してなかったわけでなかったが、
まさかここまで距離を取られるとは思わなかった。
私はもっと自分の気持ちを伝えれば受け入れてもらえるかもしれない、
と思っていたのが甘かったのを思い知らされた。
そんなことが一週間続き、
このままではいけないと思い、
土曜日友人である紗良に相談した。
「今色々あって自分を変えたいなって思っていて。紗良はおしゃれだから手伝ってもらえないかな?」
ー本当は振られたことも聞いて欲しかったが、こんな状況だと聞いたら普通は諦めた方が良いと言うだろう。
でも、諦めたくなかった。
「うーん、何かあったわね。
詳しく聞きたいところだけど、そこは聞かないでおくね。
おしゃれなら任せて」
そう言って服の買い物に付き合ってくれた。
今までは童顔なのもあり、
舐められないようにパンツスタイルだったが、ワンピースもいいのでは?ということで何着か試着して購入した。
「ありがとう。大分イメチェンできる気がする」
「私が男ならイチコロだわ」
ー恋愛で変わりたいのだとばれていたのかな。
私は苦笑いしながらも感謝でいっぱいだった。

