7日間の恋






『結衣ちゃん、僕のこと…好き?』


静かになった病室で稲葉さんは唐突に言った。

私は真っ赤になって俯く。


いや…そりゃあ好きなんだけど…

でも…はっきり


「好きです」

なんてとてもじゃないけど私には言えない。



『あれ?好きじゃないの?』


黙った私に稲葉さんは悪戯な笑みを浮かべる。


意地悪稲葉さん…現る。

どうしよ…やっぱり、言うべき?


いや…でも恥ずかしいし…


なんて心の中で呟いているとまた後ろから抱きしめられた。



そして私の耳元で囁いた。




『僕は…結衣ちゃんのこと、好きだよ?』