『もう逢えないって思ってた。
だから僕は死ぬまで独りなんだろうな、って。
結衣ちゃんはあのときまだ中学生だったけど、でも僕は本気だった。
本気で好きだった。
逢えないって思うとすごく悲しくて。
実はあのあと…泣いたんだ
そしたら津川が来て言った。
また逢ったとき、キモチ伝えろって。
だから…言わせて』
ドキドキは最高潮になる。
稲葉さんの言葉の1つ1つが心に染み渡った。
『僕は…結衣ちゃんのこと、好きだ。
どうしようもなく大きくなったこのキモチは重いだけかもしれない。
でも…どうかそれを受け取ってほしい』


