「も、もう終わったんですか?!」

ビックリして声を挙げる。


あまりの声の大きさにリハビリ室にいた全員の視線が私に集まる。


「す、すいません…」

声をひそめ謝る。


うわぁ…

私、恥ずかしすぎ。


もう…最悪だよぉ…


2つのベットに目をやるが2人ともニヤニヤ笑っている。



「莉巳ちゃん、止まってるよ

稲葉さんはマッサージです」


私は何事もないような顔をしてそう言い放った。

こういうときは知らない顔をするのが1番だ。


うん、それが1番


2人はやっぱりまだ、ニヤニヤ笑っている。


今日…もしかして、厄日?



『結衣ちゃん

肩…こった』


稲葉さんは甘えた声でそんなことを言う。


や、やっばい…

胸がドキドキ言ってる…


今の声はナシですよ…稲葉さん…っ!