7日間の恋






『冗談はこのへんにしとくよ。

だからさ、そんな目で見んな』


津川はそう言いながら僕の肩に手を置いた。



『うるせぇーよ、お前

早く帰れや』


僕は冷たく突き放す。

1人でいたいんだ。


今は…1人で泣きたい気分なんだ。



『なぁ…稲葉』

でも津川は僕の肩に手を置いたままで。

どうやら帰る気はないらしい。



『俺ら、同僚である前にダチだよな?

なんでも…言えよ。
1人で抱え込むな。

1人寂しく男泣きなんて…やめよーぜ』


堪えることができなかった。


ウザイ津川が似合わないことを言うせいで、

僕は泣くはめになってしまった。



『話…いくらでも聞いてやる』


そう言う津川に答えようと思ったが、涙が邪魔して何も言えなかった。