7日間の恋







「お疲れ様でーす」


他の先生たちが次々と帰って行く中、
僕だけはイスに座ったまま動くことができなかった。


溢れそうになる涙を堪えるのが精一杯で。


何か言えば、今にも泣き出しそうだった。


だから帰って行く先生方に頭を下げることしかできなかった。



常に賑やかなこの場所が静かになるのは少しおかしくて。

静かなところが嫌いな僕にとっては苦しくて。


でも今は、ずっとここにいたい気分だった。




『あれ?まだお前いたの?』


この能天気な声…アイツか。



『やけにテンション低いな』


どうしてこんなときにコイツがいるんだ。



『……なんだよ、津川』



『あれ~?

声、震えてんぞ、お前』


あー…ムカつく。

コイツはいちいちうるさいんだ。


ただでさえ、常日頃から鬱陶しいのに

今日の気分じゃもっと鬱陶しい。