あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

『っ、空!!!』




陸が、俺を別の方向に突き飛ばして、代わりに自分が机の方向に突っ込んだ。





———ドンっ。







部屋に、鈍い音が響いて。


陸は、気を失っていた。





『り、陸? なあ、陸!! 起きろってば、陸!!!』





おでこから、真っ赤な血が流れていた。


どうしよう。どうしたらいいんだ……?










もしも、もう目を覚まさなかったら————。











『あら? 空くん、何ごとかしら?』




俺の大声に気が付いたのか、部屋にお母さんが入って来た。





『っ、お母さん!! り、陸が……!』






助けて。





そう言おうと思ったのに、その言葉よりも先に聞こえたのはお母さんの言葉だった。










『よかったわ。陸くんで。空くんの顔に傷なんてついたら、恥だものね』