あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「じゃあ、よろしくね? あたしのこと、乃亜でいいよ」




望月……いや、乃亜は、俺たちにそう言って笑顔を向けた。


さっきと同じ、作り物みたいな笑顔。




「玲夜、夏希さん、空、陸、要、琴音ちゃん。それでいい?」



「俺のことは名前で呼ぶな!」


「僕もやだ」



「じゃあ、水無月と柊ね。二人はあたしのこと認めないんでしょ? それでいいよ」




こいつは、不思議だ。普通なら媚びを売ったり、わざわざ突き放さない。


それで興味を持ったから。琴音を助けてくれたから。




俺は、乃亜を姫にしたいって思ったんだ。





「じゃあ、空以外は全員出て行ってもらえる? 話したいことあるみたいだし」


「ああ……」




乃亜に追い出されて、俺たちは教室に戻った。