あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

やっぱり、俺だけは悪意があるな……。



そこで、夏希があいつに話しかけた。





「ねえ。あそこのドアは、乃亜ちゃんが壊したの?」


「ああ……。あれは、元から壊れてたよ? あたしが壊せるわけないじゃん」


「え? でも……」


「とにかく、あたしは知らないよ。てっきり、お前たち白夜が壊したんだと……」




嘘をついているようには見えない。


なら、誰が壊したんだ……?




「……まあ、いい。お前に提案があるんだ」


「はあ? あたしに?」



驚いた顔をして、こいつは俺を見た。




「ねえねえ、乃亜ちゃん! 私と一緒に、姫、やらない?」


「……え?」


「白夜にはね、白姫と夜姫の二人が必要なんだよ! だから、夜姫を乃亜ちゃんがやったらどうかなって」






望月は、大きく目を見開いて、言った。







「……いやだ」


「え?」


「嫌だって言ったの!」





突然大きな声を出したこいつに、全員が驚く。



姫の勧誘を、断っただと……?