あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─


ここから屋上は近い。


話しながら歩いたらすぐ近くだ。





最上階まで階段を上って、屋上に入ろう。




————と、した。




「え?」


「は……? な、なんで……」





俺たちは、動揺が隠せなかった。





だって————あの、頑丈な屋上のドアが、壊れていたから。





「ど、どういうこと……? なんで、壊れちゃったの?」


「……入る? いるかも、しれないし」



空が琴音に言うと、琴音も動揺しながら頷いた。





俺たちも頷き、屋上の中に入った。





屋上の中には、ベンチがあって、そこで座って休むことが出来る。



先にあるベンチを見ると、そこには人影があった。




「……! 乃亜ちゃんかな!?」



琴音が目をキラキラさせて近寄ろうとしたから、俺は止めた。




「待て。あいつ、望月じゃねえかも……ドアを、破壊してるんだからな」


「っ……」


「ああ、玲夜の言うとおりだ。危ないから、琴音は下がってて」


「で、でもっ」




俺たちがなだめていたら、空がすっとベンチに近づいた。