あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

あたしは、くすっと笑って、黒板に数式を書き始めた。


それを見て、先生は目を見開きながらあたしを見た。




「は、はあ!? で、でたらめなんて書くんじゃないわよ!」


「でたらめ? 答え、なんですか?」


「っ、それは」


「すぐに答えれないってことは、先生はこの問題程度すら分かんないんですね」




あたしが、挑発するようにそう言うと、顔を真っ赤にさせながら唇をかみしめた。


そして、問題の答えを確認すると、悔しそうに言った。




「……正解、よ」


「ちょっと失望しました。こんな素敵な学校なのに、教師のレベルは最低なんですね」


「あんた、絶対に許さない……あんたの親が務めてる会社、潰してやるんだから!」




はあ、こういうタイプめんどくさい……。


クラスメイトも、嫌そうな顔してるし。




「……あたしの親の会社、潰すんですか?」


「ふっ、そうよ! あたしは、全国No.5の財閥の一人娘よ! あんたの会社なんて余裕でつぶせるわ」


「ふうん……」