あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

————そのくせに、のうのうと生きてるんだ。





なんで、普通でいられるんだろう。


人殺しなんて、どうでもいいの?




こいつらに、人の心はあるんだろうか。







「早く席につきなさい! 授業を始めますよー!」







なんで、こんな奴らに……。





「では、数学の授業を始めます……って、あら? そこのあなた。転校生かしら?」







怜は……。






「聞いているの? 花宮さん!」






爪を立てて、腕に食い込ませる。


痛みにも気づかず、ずっとそうしていた。





「いい加減にしなさい!? 転校生だからって、あなたは舐めているのかしら?」





そんな先生の言葉も耳に入っていなく、あたしは俯いていた。






「罰として、あなたはこの問題を解きなさい!!」



「うわ、なんだよ、あの問題」



「あれって、確か大学受験とかで出される形式の問題だよ。範囲内じゃないのに……」







許さない。許さない。






絶対に、仇を————。