あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

あたしが顔をしかめると、琴音ちゃんが声を上げた。



「お願い! 乃亜ちゃんには、言わないでっ……」



でも、愛莉ちゃんははっきりと告げた。







「————こいつ、白夜の姫なのよ。白夜全員に色目使ってんの」






「……え?」




びゃく、や?


琴音ちゃんが……?




あたしは、それを聞いて少しだけ呆然とした。


琴音ちゃんが、白夜の姫だったなんて……。




あたしのそんな様子を見て、琴音ちゃんは教室を飛び出してしまう。


あ……。



愛莉ちゃんもあたしの様子を見て、あたしに声をかけてきた。




「あの白夜よ? 最低でしょ」


「……」




あたしは、言葉が出てこなくて、しばらくの間固まってしまった。



なんで? なんでよりによって白夜なわけ?




なんで、あんないい子が、クズな白夜なんかの姫なの……?