あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

愛莉ちゃんが何か言おうとしたとき、琴音ちゃんは大きな声を上げた。



「っ、やめて!」


「うわ、こわーい。凶暴すぎるわよ」



凶暴? 琴音ちゃんが?


あんなに優しくて穏やかなのに。


それに、この言いよう。もしかして……。



ある可能性を思いついて、教室を見渡すと、他の子も琴音ちゃんを見てひそひそと話していた。



「やばいよね」


「ほんとほんと。それにさ、男好きだもんね」


「嫌われるのも仕方ないって。ぼっちだし」


「乃亜ちゃんには合わないよ、あんな子」



そんな声が聞こえてきて、あたしは愛莉ちゃんを睨んだ。




「ねえ、流石にそこまで言う必要とかないでしょ。何したか知らないけど、いい子だしさ?」


「ん……乃亜は知らないかもしれないけど。こいつ、ほんとに男好きなわけ。色目使う最低な子なんだから」


「はあ?」