そういうことがあって、今に至る。


あたしは、御影学園の編入試験にもちゃんと合格して、あとは引っ越しだけだ。


花宮家の人達は驚いていたけれど、あたしの意思をちゃんと受け取ってくれた。



やさしい人達で、本当に良かったなあ……。



大体の荷造りが終わり、あたしは荷物を持って外に出た。



外にはすでに車が停まっている。



ちなみに、この車は(かなで)兄ちゃんの車だよ!


奏兄ちゃんはあたしの4歳離れた、義理のお兄ちゃん。


ちょっと俺様っぽいけど優しいし、花宮組の次期組長なんだ。



「乃亜、早く乗れ」


「はーいっ」




あたしは荷物を持って、車に乗り込んだ。